以前、ドライフラワーでリースを作ることに夢中になったことがあります。ドライの中でもお気に入りだったのはセルリアというお花。春になると苗として店頭に並ぶ事があって、そのグラデーション美に見とれてしまいます。
頬を染めた花嫁「セルリア」
(4月上旬 東京都 )
私が出会ったセルリアは、セルリア・プリティピンクという名前です。
私の地域でセルリアの苗といえばこれという品種。だけど出回る時期がとっても短いので、うっかりすると出会えない事もあります。薄いピンク色が綺麗ですよね。がくのカーブや内部の繊細な形状が芸術的。
(4月上旬 東京都 )
[花言葉]ほのかな思慕・可憐な心・優れた知識・希望の星
[開花時期]2~5月
[形態など]低木
※花言葉は色や種類で違います。ここでは代表例を記載しています。
▼蕾も美しい
(4月上旬 東京都 )
英名でBlushing bride(ブラッシィングブライド)と言って、原産国の南アフリカでは「頬を染めた花嫁」と呼ばれているそうです。
ダイアナ妃のブーケに使われたお花なんだそうですよ。 セルリアは40種類以上あって、中でも最も美しいと言われているのが「フロリダ」という品種です。ドライフラワーで見かけるのは、ほぼ「フロリダ」ではないでしょうか。
ドライフラワーになっても美しさはそのまま
生花の状態と、ドライフラワーになった状態の画像を比較してみます。生花の画像は、私が数年前に別の園芸SHOPで撮影したものですよ。
並べてみても、やはり美しさはそのままですね。いえ、むしろドライになると軽やかなピンク色が落ち着き、花嫁からマダムになった品格さえも感じます。
<生花>
(4月上旬 東京都 )
<ドライ>
セルリア・フロリダ種はクック山育ち
美しいセルリアのフロリダ種はニュージーランド最高峰の山、フランシュクック山の一部にだけ生えているんだそうです。(ニュージーランド南島南アルプス山脈に位置)
▼フランシュクック山(通称クックサン)
セルリアは高さ2mの低木になります。大人の平均身長くらいになるわけですね。こんなに美しいお花が咲く低木なんて素敵ですよね。実際に出会いたいものです。
この山は、整備された登山道が1本も無いので難易度が高く、年間数百人の登山家のほとんどが途中で下山してしまうとのこと。そんな場所の植物をどうやって日本に流通してるの!?と思って調べてみました。どうやら、オーストラリアで栽培されたものが日本に来ているそうです(主に切り花)。
セルリアは生育が早いので、種をまいて年を越さなくても同じ年に花を見る事が出来ます。害虫の心配もなく、種まきまたは挿し木で増やす事が出来ますよ。
オーストラリアの気候が合ってるのかもしれません。湿気に弱いので日本では育てるのは難しそうです。実は私、1度苗を購入して失敗しているのです。原産国に近い環境の方が成功するでしょうね。
枯れない美しさに憧れます。